Weblog of pikopiko

声優・アニメ・写真とかを綴るブログ ( ……っつーか、日記か? )

『半分の月がのぼる空』には、カメラが出てくる。 『ニコン製の一眼レフ』だ。 1 巻で裕一の父親をイメージさせる小道具として登場したそれは、3 巻からはがらりとその性格を変え、最終的には裕一と里香の日常を支えるポジションに収まっている。

6 巻で裕一は、自分で現像までしているね。 あぁ、酢酸の匂いがよみがえってきた…。 き、気持ち悪い……。(ww

さて、ではその 3 巻の記述から。

「一眼レフだからレンズはいいものだけど、なにしろ古いのでオートフォーカスなんてついていない」 ( 橋本紡著・半分の月がのぼる空 3 巻 92p )

「もちろん自動露出補正機能もなかった。」 ( 同 )

カメラ好きとしては、やはり機種が気になる。 この次のページで裕一が値段を言っているが、そこからニコンの F ヒト桁かと、想像した。  F か F2 かと。

「『この数字はなに? 』『そ、それはシャッタースピード』~『じゃあ、こっちの数字は? 』『フィルムの感度……だったかな……たぶん……』」 ( 橋本紡著・半分の月がのぼる空 3 巻 108p )

おや、ASA を設定できるのか。 ならば、フォトミックファインダーが装着されているのだな。 ふむ。

この先のページで、裕一は蓋の開け方が分からず苦労し、里香の助けで開ける。 その部分の記述にはちょっとした疑問があるのだが、それは飛ばして蓋という部分にだけ着目しようか。

「『ねえ、これじゃない 』 パカ、と蓋が開いた」 ( 橋本紡著・半分の月がのぼる空 3 巻 109p )

これでなんとなく想像がついた。 F2 だな。 F だとパカって感じじゃないと思うから。

そして、その先ずっと読み進めても「ガチャガチャ」の話は出てこない。 裕一は蓋の開け方を知らなかったのだから、父親に教えてもらえなかったのかもしれない。 それにレンズが 1 本だけだったならば、関係無いわけだしなぁ…。 でもまぁ、そのあたりから、 F2 フォトミックの A か AS かと推測してみた。 要するに Ai レンズをつけているんじゃないかと思ったのだな。


さてさて、じゃあ「ちょっとした疑問」の話を。

「『ほら、これ 』 里香が指差したのは、フィルムを巻くレバーの脇についている、銀色の小さなツマミだった。蓋を閉めて、そのツマミを捻じってみると、さっきと同じようにちゃんと蓋が開いた」 ( 橋本紡著・半分の月がのぼる空 3 巻 110p )

おや? 違和感がある。

フィルムを巻くレバー』とは、巻き上げレバーのことか? それとも巻き戻しクランクのことか? いや、どっちにしろ記述のような場所にはツマミはないはずだ。 F も F2 も蓋を開けるツマミは底面にある。 底面のツマミを起こして捻じるのだ。

うーん……。 しばらく考えて、思い出した。 そういえば、Nikomat EL や Nikon EL2 がその記述に近いのではないか? 確か EL 系は巻き戻しクランクの脇にツマミがあって、それを操作してクランクを引き上げると蓋が開くのだ。 Nikon のカメラの中では、知らないと蓋がなかなか開けられない機種だ。 多分、裕一には無理だな。(w

でも、EL だと絞り優先の AE が使えるから、小説の記述とは反する。 うーん…。 さてさて、じゃぁ機種は何だ?

──まぁ、それは小説中で明かされているのだ。  4 巻 324p で夏目が F2 と言ってる。 夏目はカメラのことにも詳しそうだし、ホントに F2 なんだと思う。 F2 は機種名がボディに書いてあるワケじゃない。 知らなければ、F2 と断言できないだろうから。

じゃぁ、蓋を開けるツマミの件はというと……これは謎だ。 間違えたのか、それとも確信的に他の機種のソレを混ぜて書いたのか? ホントのところは橋本さんに聞くしかないと思うのだが、私は実は後者ではないかと睨んでいる。


ひとつのものをふたつにわける。

ふたつのものをひとつにあわせる。


考えるに『半分の月がのぼる空』にはそういった部分がいくつか見られる。 「病院の立地と、病院そのものの記述」 「小説の古市街道の描写と、現実の御幸街道の描写」 ……多分探せば他にもあるだろう。 そしてそれらは小説のテーマにも実はリンクしているのではないかと思うのだ。

それは…、「半分の月」 「裕一と里香」

深読みどころか、大ファールの可能性も大きいのだけれど、なんとなくそんな風に、私は感じているのだ。 ……うーん、やっぱりファールかな。


最後に 5 巻 13p の『ヒカリカメラ』について。

ヒカリカメラっていうと関東の私にとっては特定のお店を指す。 手元の日本カメラ 3 月号のページを繰ると……、あったあった、362p にそのお店の広告が。 ああっ松屋銀座で中古カメラ市やってたのかー! 行き損ねたー!! うるうる…。

まぁともかく、錦糸町と松戸に店舗を持ってるヒカリカメラが一番に浮かぶのだ。

で、たぶんお店としては、そのヒカリカメラを想定しているのではないかなぁと思っている。 橋本さんがよくいくカメラ屋なのかな?? うーん。

でも立地についてはもちろん別だね。 上のヒカリカメラは伊勢には無いし。 で、小説中にも立地についての描写は無いので、まぁ謎ってことで締めるしかないないかと。


追記 :

ちなみに、 3 巻裏表紙のイラストで描かれているカメラは、多分 D100 だ。  F80 という線も捨てがたいのだが、内臓スピードライトのカバー部分の曲線から D100 だと思われるのだ。

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